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2026.01.06Vol.717 絵画のような塾

 本年もよろしくお願いいたします。
 この時期は毎年、中学受験生のことが頭の9割ぐらいを占拠している。「9割」ですら控えめな表現かもしれない。高校、大学受験生のことはどうでも良いのか。もちろん、そうではない。ただ、中学受験の場合は、国語、算数だけではなく、理科も含めて全教科教えている生徒も何人かいる。小学生なのでメンタル面まで深く関わる必要がある上に、親の言うことにまだ耳を傾ける年齢ではあるので親御様との連携も大事になってくる。それに比して、中学、高校生の場合、全教科に占める我々のところで学ぶ教科がかなり限定的になり、良くも悪くも最低限独り立ちしているので、純粋に国語なり、数学なりの点数を上げて行くことが我々の主な役割となる。受験生のことに言及してきたが、そもそもほとんどの生徒がそうではない。休んだ分の振替授業に関しては、中学受験が落ち着く1月後半以降まで待っていただくことはあるものの、通常授業はきちんとした質のものを正に通常通り提供しなければならない。それが授業料を同一にしている理由でもある。昨年末から始まった読み聞かせクラス。西北では毎週月曜に行っているため、年明けは初回が5日、2回目が12日となる。西北の生徒はまだ2人であり、かつ親御様同士が友人なので、お願いをすればきっとその2回分を1月19日以降に変更していただけるはずである。だが、そういう問題ではない。読み聞かせクラスを始めたのが後からというだけで、おまけではない。それゆえ、後回しにすることはあってはならないのだ。残り1割の部分を使って「中学受験に忙しいこの時期でも、きちんと授業をするために何をすれば良いのか」を考えている。この時期は毎年、ここまで述べて来たようなこと自問自答しながら、志高塾がどうあるべきか、そのために私自身がどのように振る舞うべきか、の確認をしている。
 人に勧められてもらったものの、中々足を運べずじまいであった『藤城清治101歳展 生きている喜びをともに』に、閉幕2日前の1月2日に行ってきた。去年は10回ほど美術館を訪れたはずだが、今年は年明けすぐだったので幸先の良いスタートを切れた。数年前までは「3か月に1回のペースで、せめて1年で4回は行こう」と決めても、それすらも下回るような状況であった。件の英会話では趣味を聞かれることがあるので、旅行、スポーツ観戦、芸術鑑賞などと答えてはいるものの、「絵を見るのが好きなのですか?」と問われれば、迷いなく「はい、好きです」とは答えられない。「通常の食生活では摂取できない健康に必要なビタミンをサプリで補っているような感じです」というのが一番適切な気がする。これを英語で、相手に理解してもらうように説明するのは今の私にとっては至難の業である。美術館という非日常の空間に身を置くことで、何となく気分が良くなる。
 これまで国内外を問わずたくさんの美術館に行き、芸術関連の本もそれなりに読んできたのだが、去年初めて知って、なるほど、とものすごく納得させられたことが一つある。絵画は写真と違い、すべてにピントを合わせられる、というのがそれである。デジタルで加工できる時代なので、今や写真でもそれは可能になっているのだろうが、元々は絵画だけに与えられた特権のようなものであった。「絵画のような塾」というタイトルは、生徒全員にスポットライトを当てることを意味している。藤城清治は影絵作家である。「影絵」と聞いて、最初に思い浮かべたのは白黒のそれなのだが、実際に訪れてみて、とても彩り豊かなことに驚かされた。話を強引につなげる気はないのだが、私がイメージするのもそれである。できる限り明るい照明の光をそのまま当てようとするのではなく、一人一人に合った色を想像しながら、影絵的に表現するのであれば、照明の前にセロファンを置き、光に関しても明るければ明るいほど良いということではなく、一番その子らしく見える光の量に調整する。リーダーになりたい子もいれば、縁の下の力持ちが性に合っている子もいる。また、一度設定して終わりではなく、その子の成長とともに何度も何度も変更を加えて行く。作文同様に正解があるわけではない。だから、考え続けるしかないのだ。そういうことがきちんとできる塾でありたい。
 志高塾は、2026年4月から20年目に入る。初めて3か年計画を立てることに決めた。大企業に勤めていたこともあり、そのようなものは身近ではあった。末端の一社員であったというのもあるのだろうが、会社が掲げる美しい将来のビジョンは、私のところに落ちてきた時点では売上や利益などの単なる数値目標に化けていた。そのようなこともあり、餅の絵を描く暇があるのであれば、目の前の課題を一つずつクリアして行くことを重視して来た。それが、中長期的な計画を立てようとしないことの言い訳に過ぎないことは私自身が一番よく分かっていた。正直なところ、どのように進めて行けばよく分かっていない。本を読むなりして最低限の勉強をした上で、2月の頭ぐらいから具体的な作業に取り掛かる予定にしている。

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