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2026.06.23Vol.739 ウェビナー集客のための旧友からの寄稿文

 『帰国生のミカタ』という媒体を使って、7月6日(月)の日本時間11:00~12:00に、志高塾として初めて、海外在住・帰国子女の保護者向けのオンラインセミナーを行う。「志高塾として初めて」は「オンラインセミナーを行う」に掛かるので、「海外在住・帰国子女の保護者向け」も当然のことながら初体験である。それに向けてプレゼンテーションの準備を進めているわけだが、私の心配事は、時間通りに話をできるか、という一事に尽きる。「脱線(かなり長い)」は、文章に限ったことではないからだ。
 タイトルにあえて「ウェビナー集客のための」と直接的な言葉を入れ込んだが、集客というのは単に申し込みをしていただければ良いというものではない。志高塾に関する最低限の知識や興味を持った上で参加していただかなければ私の話は響かなくなってしまうからだ。そこで、実際にオンライン授業を受講している生徒の親御様や生徒に文章を寄せていただき、それを事前に配信するウェブ記事の中で盛り込むことにした。それらに関しては今後、HPに掲載予定である。また、それらに加えて、米国企業で役員を務めている私の旧友にも文章をお願いしたので、今回はそれを紹介する。彼とは年に1, 2回ご飯を食べに行き、お互いの近況報告をしている。その前に、セミナーに関する案内を貼り付ける。
【帰国子女受験に勝つ国語力】作文・面接・読解で差がつく思考力・表現力を育てる無料Zoomセミナー(海外在住・帰国子女の保護者向け) – 帰国生のミカタ

 私の息子は、東京のインターナショナルスクールに通っています。息子をインターナショナルスクールに通わせるという選択は、私たち夫婦にとって非常に大きな決断でした。私自身が米国と日本を行き来しながら仕事をしていることもあり、息子の教育については、米国の現地校、東京のインターナショナルスクール、私立小学校受験など、さまざまな選択肢を検討してきました。実際、東京の某私学受験対応塾にも通いました。ただ、小学校受験のプロセスを親として体感する中で、私たちが子どもの教育に何を求めるのかを改めて考えるようになりました。そして、私たち自身の価値観を見つめ直す機会にもなりました。そして最終的には、世界に開かれた環境の中で息子を育てたいという思いから、インターナショナルスクールという選択をしました。ただ、日本人でありながら、日本の義務教育を受けるのではなく、インターナショナルスクールに通わせることに不安がなかったわけではありません。その中で夫婦で何度も話し合い、一つの方針にたどり着きました。それは、息子が日本人としてのアイデンティティと、日本語という母国語をしっかり身につけながら成長できるよう、インターナショナルスクールでの教育に加え、家庭においてもその土台となる環境を整えるということです。一見すると少し欲張りな考え方に思われるかもしれません。しかし、子どもを海外で育てる、あるいは日本でインターナショナルスクールに通わせるという選択をする以上、自らのルーツや母国語を自然に育める環境を整えることは、親としてできる大切なサポートの一つだと私は考えています。私たちが米国の現地校ではなく東京のインターナショナルスクールを選んだ理由も、少なくとも小学校段階においては、世界に開かれた環境と、日本語や日本文化に自然に触れられる環境との両立を重視したからでした。
 私は大学を卒業するまで日本で育ちました。塾長の松蔭先生とは学生時代の旧友です。20代で渡米し、20年以上にわたり米国と日本の両方を拠点に仕事をしています。仕事柄、日々さまざまな国のお客様やチームメンバーと英語で仕事をしています。しかし今でも、物事を深く考えるときは意識して母国語である日本語に立ち返ります。それは英語力の問題ではなく、母国語だからこそ捉えられる感覚やニュアンス、物事の細やかな手触りがあるからです。英語を母国語としない私だからこそ、言語力を身につけることの重要性は身をもって理解しているつもりです。しかし同時に、グローバルな環境で仕事をしながら実感するのは、言語力はあくまで一つの手段に過ぎないということです。大切なのは、どの言語を話せるかではなく、自分なりの考えや伝えたい「こと」を持っているかどうか、そしてその思考にどれだけ深さがあるかだと思います。だからこそ私は、息子には母国語を通じて物事を観察し、構造的に捉え、想像し、問いを立て、創造し、自分の言葉で表現する力を身につけてほしいと願っています。その土台があってこそ、異なる文化や価値観を理解し、世界とつながることができるのではないでしょうか。
 松蔭先生や私が育った時代には、今のようなテクノロジーのインフラはありませんでした。しかし、AIやインターネットがこれだけ普及した今の時代は違います。母国語である日本語をしっかりと習得し、日本文化への理解を深めながら、英語をはじめとする多言語や異文化も身につける。そんな新しい時代の、少し欲張りなバイリンガル教育が実現できる時代になったのだと思います。そして、私が子どもたちの教育について考える上で、もう一つ無視できないのがAIの存在です。私自身、一人の親として、2040年頃の社会がどのような姿になっているのかをよく考えます。その頃には、大学や企業の存在意義も今とは大きく異なるものになっているでしょう。その時代における「競争」とは何を意味し、「豊かさ」とは何を意味するのか。その答えはまだ誰にも分かりません。しかし、将来よい大学に進学するため、あるいはよい企業で働くために学ぶという考え方は、これから大きく変わっていくのだと思うのです。むしろ、AIによって人間により多くの余暇が与えられるのであれば、息子が大人になっても好奇心を持ち続け、本を読み、冒険し、探究し、学ぶことそのものに喜びを感じてくれたなら、それこそが豊かな人生なのではないでしょうか。だからこそ、学ぶことや考えることそのものの楽しさ、学び方、そして学び続けるリズムを教えてくれる場所が、今の子どもたちには必要なのだと思います。
 幸いなことに、私には松蔭先生という心強い友人がいます。彼が志高塾で実現しようとしている世界は、まさに私が息子を含めた子どもたちに願う学びの姿そのものです。そして、いやがおうでもやってくるAI時代を生きる子どもたちにとって、新しい学びのインフラになると確信しています。

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