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2021.06.15Vol.498 開けてビックリ玉手箱々々々・・・(予告編)

 前回(※)、遠くを見ることの大事さの話の中で中学受験のことを書きこぼした。それをどのようにすくいあげるかを考えていたちょうどそのときに、あの言葉に出会った。「勝ち」がなくても、「価値」があるものにしてあげなければならない。それを前提にして、どうやったら勝てるかを真剣に考える。「勝ち」のことだけ考えて、「価値」も付いてこればラッキー、では「勝ち」すらおぼつかない。中学受験においては特に、その先を見越していないと打ち手を誤る。そんなデータは存在しないが、中学受験は高校、大学受験に比べて、成績が急降下する生徒の割合は断然高いはずである。それは、親や塾の先生と言った大人の関与する度合いが強いから。尻を叩かれながら期待に応えるべく頑張っていたものの、ある瞬間プチンとなる。やることは増える一方なのに成績は下がり続け、自我も芽生え始めるからだ。この3つが化学反応を起こし始めたときに、「中学受験が終わるまでは」と見て見ぬふりをすることは許されない。私に言わせれば、そもそもそのようになる前にきちんと手を打つのが周りにいる大人の役割である。やる気を失わせるのは論外だが、悪くないではなく良い受験にしてあげるために何が必要なのかを真剣に考えてあげなければいけないのだ。
※ここでの「前回」は「Vol.496 憂国」を指している

 上記は、前回の「Vol.497 言葉の重量」に入れていたものの最終的に削った内容に加筆修正したものである。これを文章の冒頭に持って来て、それに絡めてタイトルも元々は「おこぼれ話」にしていたぐらいなのだ。思った通りに進んで行かないのが作文であり、そこが難しいところであり面白いところでもある。特に私の場合は、理路整然と論理を組み上げるのではなく、思うに任せて書き連ねて行くから「予定調和」なんて夢のまた夢である。いつか使うかも、と保存しておいた材料も、1週間も経てば思いは他の所に移動しているので日の目を見ないことがほとんど。私の中で鮮度を失ってしまうからだ。それにも関わらず、光を当てたのには訳がある。今回は、「宗旨変えリターンズ」と題して、「Vol.456 宗旨替え~恐怖との闘い~」と絡めながら話を展開して行く予定にしていたからだ。読み返すと、以下のようなことが書かれていたのでそのまま抜粋する。

 これまでも何度か述べて来たが、我が子に勉強を教えないようにしてきた。教育関連の仕事に従事していなければクイズ感覚で一緒に解くことを楽しんだかもしれない。それでも限定的であったはずである。そして、実際にはその業界に身を置いている。自分で気づけた、と感じるチャンスを私が奪い取ってしまうかもしれない、ということが怖くて怖くてしょうがないのだ。些細なことであっても、自分の頭で考えて、実践して、ということを繰り返してきたつもりである。中学受験での失敗や就活に始まり20代の社会人生活での挫折がその後のエネルギーとなっている。もちろん、失敗するよりは成功した方が良い。ただ、中身が重要なのだ。いい加減にやっていれば失敗しても得るものがないし、何となくの成功もその後にはつながらない。私自身の経験は、志高塾の生徒にもプラスに働く。合格しさえすれば良いとは考えないからだ。生徒に対しては、受験勉強を通して、いかにその後につながるものを身に付けさせてあげられるか、つまり中身のある成功体験をさせてあげるかということが重要なのだ。我が子に対しては、せめて良い失敗をしてくれることを願っている。

 お分かりいただけたであろうか。冒頭の内容と酷似しているのだ。こういう出会いは安心感を与えてくれる。自身の軸がぶれていないことの確認になるからだ。だからと言って、何らかのきっかけがなければ自らの文章を読み返すことはない。そもそも軸なんてぶれようがないのかもしれない。自分が志高塾でやりたいことは何なのか、それは本当に人の役に立つことなのだろうか、それを正確に伝えられているだろうか、そして、それを実践できているのだろうか、ということを絶えず自問自答しているからだ。この「絶えず」が誇張でないぐらいに、頭の中で繰り返している。
 最後に、次回への予告を述べて今日は終わりにする。よって、タイトルに(予告編)を付け足した。長男が高槻に入学する際に、半分以内に入らないと1年で辞めさせるからな、というようなことを伝えた。脅しではなく、ちゃんとやらないんだったら近くの公立に転校すれば良い、というすごくシンプルな考えに基づいている。確か「半分以内」だったはずなのだが、私の感覚ではちゃんとやれば大した苦労もなく上位4分の1には入れるだろう、というのがあった。そういう意味ではかなり余裕を持たせている。何をどのようにしていたのかは知らないが、日常も試験前もそれなりに時間を掛けて勉強していたにも関わらず、中間考査で平均点以上が10教科中3教科しかなく、しかもその3つはいずれも5点も超えていなかったのだ。総合順位は4分の3ぐらい。ちゃんとやって半分に入らないというのはまったくの想定外。こりゃアカン、となって、6月6、13日と2週連続で日曜日に勉強を教えた。ひとまず、夏休みが終わるまでは続ける予定にしている。不思議なことに1年前より一緒に勉強していて楽しいのだ。いや、不思議でないのかもしれない。次回、乞うご期待。

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