志高塾

志高塾について
志高塾の教え方
オンライン授業
読み聞かせクラス
卒業生の声
志高く
志同く
採用情報
お知らせ
お問い合わせ
体験授業申込 カレンダー
志高く

2026.03.10Vol.726 掘り起こし作文

 2月20日に三重県の鳥羽沖で事故が起きた。以下は、それに関するネットニュースのタイトルとURLである。
「2人死亡の船衝突事故 貨物船の二等航海士 21歳女を逮捕 三重・鳥羽沖」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2483072?display=1
偶然テレビを付けていて、このニュースが速報で入って来た。映像を見て、「えっ?」となった。「Vol.719 息子との2人の時間~長男編~」の中で、「今回の旅行の主な目的は鳥羽の少し南にある国崎(くざき)漁港から5時半に出る船に乗ってのヒラメ釣りであった。早朝4時45分に起きて、5時にはホテルを出発した。釣果は私が2匹、長男が1匹。」と書いたが、我々が乗っていた正にその船が事故にあっていたからだ。最初に頭をよぎったのは、船長といつも一緒に乗っている助手のおじさんは無事なのだろうか、ということ。その助手のおじさんは、長男がヒラメを釣ったときに「にいちゃん、良かったなぁ」とすごく喜んでくれた。これまで功成丸には10回近くお世話になっている。2人の方が亡くなられたが、その中に先の2人はいずれも含まれていなかった。それを確認して胸を撫でおろすとともに、2つのことが頭に思い浮かんだ。1つ目は、THE YELLOW MONKEYの『JAM』の歌詞。

外国で飛行機が墜ちました ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」
「いませんでした」「いませんでした」
僕は何を思えばいいんだろう
僕は何て言えばいいんだろう

その人たちを私が知らないだけで2人は亡くなられているのだ。2つ目は、先の歌詞の中にも出て来たニュースキャスターに関するもの。何かしら痛ましい事件が起きると、いかにも沈痛な面持ちで語るものの、その次のニュースが打って変わっておめでたい話題であると、一瞬にして表情と声のトーンが明るくなる。一体あれは何なのだろうか。もし、被害者の親族がその何事もなかったかのように切り替わる場面を見ていたらどのように感じるのだろうか。事故直後のブログ、「Vol.724 報告ときどき相談」の冒頭でそのことを取り扱おうかと思ったのだが、恋愛がメインテーマだったので、たとえ文章といえどもさすがにはばかられた。海外のニュース番組を見ていると、時に出演者と口論になるなど司会者が自分の意見をはっきり言うことが少なくない。一方で、日本の場合は単なる進行役で、全然勉強していないのだろうな、と感じさせる人もそれなりにいる。最近で言えば、司会者ではないが、NHKの解説員長を務めていた70代の男性コメンテーターがとにかく気になる。仮に先の衆議院議員選挙の前に意見を求められたとしたら、「自民党が勝つのか、勝たないのか。また、勝つとしたらどれぐらいの議席数を確保するのか。選挙までの残り1週間、情勢を見守りましょう」というようなことを真顔で語るのだ。あくまでも「仮」の話なので、実際の彼の言葉ではないのだが、ほぼこんなどうでも良いレベルのことしか口にしない。一方で、私が聴いているポッドキャスト番組にもよく出演している峯村健司は、「私ははっきりと言わないと嫌なたちなので」というような発言をしていた。アメリカのイラン攻撃についても、そろそろありそうだ、というコメントを事前にしていた。今回のイラン攻撃に関しては、アメリカの空母「ジェラルド・フォード」が中東へ向かったことを受けて、彼以外にも同様の予測をしていた専門家は複数いた。ここで大事なのは、意見を明確にすることよりもその根拠を視聴者に示すことである。専門家だからこそ知りえた情報を言える範囲でオープンにしたり、それらも含めて得た情報から専門家なりの切り口を提示したりすべきなのだ。その「ジェラルド・フォード」は、その直前はカリブ海のベネズエラ沖にいて、その間にマドゥーロ大統領が拘束された。それらを踏まえて、せめて件のコメンテーターには、「次に『ジェラルド・フォード』がどこに向かうのかを注視することで、トランプ大統領が次に何をしかけるのかが見えてくるはずです」ぐらい情報提供はして欲しいものである。
 次は、「Vol.716 本末どっち~英会話編~(後編)」の中で取り扱った、クリムト好きのベラルーシ人のケイトに話した内容を掘り起こす。「『“The Kiss”も良い。でも、名前は忘れちゃったけど、俺は“The Beethoven blah-blah-blah”が一番好き。日本の展示会で複製を初めて見て、どうしても本物を鑑賞したくてこの前実際に行ってきたらめっちゃ良かった』ということを伝えた。」。中学受験が落ち着いた2月にクリムト・アライブ展(https://klimtalive.jp/)を訪れた。実際の絵ではなく、デジタルで再現しているのが「アライブ展」である。入り口からすぐのところに、アンバサダーの藤井フミヤの写真とコメントが載せられてボードが吊られていた。「クリムトのどこが好きかと言われたら・・・全部が好きなので答えようがないのですが、あえて一言で言うならば、センスでしょうか。 好きな作品をひとつと言われたら・・・・『ベートーヴェン・フリーズ』という壁画で、最大の作品があります。 この作品は絶対にオーストリアから出ることがないので、何かで検索して是非ご覧になってください。クリムトのとんでもない独創性がわかります。」会場でこれを読んだ瞬間、「フミヤも『志高く』読んでて、俺の意見ぱくったんちゃうか?」となったのだが、その展示会は12月5日に始まり、私が文章にしたのはその後の12月23日なので、逆に私に盗作疑惑が掛けられる可能性が生まれてしまった。また、同じ「Vol.716 本末どっち~英会話編~(後編)」の中で、「春休みに二男と2人で2週間弱ロンドンとパリに行く予定にしているのだが」と述べたが、最終的にはイギリスとアイスランドを訪れることにした。パリには、オンライン授業を行っている兄弟の生徒がいるため、家にお邪魔して授業を行い、その様子を顔出しでインスタグラムにあげる許可もいただいていたのだが、旅程に入れ込むと慌ただしくなること、それであれば二男には大学生になったときにでもパリをじっくりと堪能して欲しいこと、また、その兄弟が3月頭に帰国して西北校で何度か授業を行えたこと、などの理由から予定を変更した。それに加えて、彼らのお父様、お母様と、この春にパリに旅行をするお母様の4名でランチ会を行い、そこでこの1年間の彼らのことやパリの様子などを聞けたことも一因である。この1か月間は、卒業する大学生講師たちの送別会、元生徒と現生徒とのフットサル、カラオケのおまけが付いた飲み会、私を含めて3名しか参加者がいなかった上映会など、いつにも増して授業外のことが忙しく、そして楽しい。

PAGE TOP