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2026.05.19Vol.734 フッ軽の条件

 最近、「フッ軽ですね」と言われることが何度かあった。省略形を好まない私があえてそのまま使うのは、語感と意味が一致しているように感じるというのが一つ。もう一つの理由が、それを私に対して使うのが生徒や元生徒、学生講師などの若者に限られているということ。たとえば、マクドナルドであれば、「マクドナルド」、「マック」、「マクド」の3つが混在しているが、「フッ軽」にはその他の選択肢がない。私が若かった頃は、外に出たがらない人のことを「インドア派」と呼び、その対として「アウトドア派」という言葉が存在していたような気がする。それゆえ、その場合のアウトドアは必ずしも自然などと関係するわけではない。また、私と同年代の人は、「アクティブ」という言葉を用いることが多いのではないだろうか。語感について考えていて高校時代の英語の先生のことを思い出した。ある日の授業の冒頭、「英単語は発音を聞けば大体の意味が分かります」とまったく訳の分からないことを口にして、一番後ろの席の人に聞こえるか聞こえないか程度の小さな声で“whisper”と大真面目な顔で何度かつぶやいたのだ。怖い先生で無ければ、「いや、それ、ただ『ささやいてる』だけやん」と間違いなく突っ込んだ。
 さて、「フッ軽の条件」。最も大事なことは、予定が立て込んでないことである。5月半ばのこの時点で6月のスケジュールは驚くほどスカスカで、週末を例に取ると、8日間ある土日のうち2日しか用事が入っていない。西宮北口校の国語講師の送別会と、生徒の親御様に用意していただける競馬場の来賓席での観覧だけである。7月以降に至っては見事にゼロである。そんな状況なので、誰かに誘われれば余裕で行けてしまう。2つ目が、いろいろとやりたいことがあるということ。釣り、ゴルフ、美術館巡り、スポーツ観戦、フットサルなど。疲れるほど仕事をすることはないので週末にゆっくりしたいというのはなく、ストレスがたまることもないのでリフレッシュのために何かをする必要もない。釣りは2, 3日前に予約することが多く、野球やサッカーのチケットを入手するのも大体そんなタイミングである。その日の気分とまでは行かなくとも、その辺りの気分でやりたいことを決められる状況に常にある。上で挙げたもの以外に読書や英会話など時間が空けばいくらでもやることはあるので暇を持て余すことがない。
 今回のテーマ、旅行とまったく関係ないわけではない。海外に行ってもポッドキャストで日本のニュースを流していることが多いのだが、この前は二男のプレイリストでずっと音楽を聴いていた。その中で、それまで曲を聴いたことすらなかった川崎鷹也と平井大という2人のシンガーソングライターを気に入り、帰国後、何気なしに調べてみたら、2人とも5月にコンサートがあったのだ。中々の偶然である。平井大の方は単独では無かったので、「じゃあ、川崎鷹也に行こう」となった。まずは、5月8日(金)の大阪城ホールのチケットを購入した。ちょうど教室が休みの1週間だったので、迷う理由はどこにも無かった。わずかばかり逡巡したのは5月29日(金)の武道館の方である。こちらに関しては、その週末の時間割について少し考えて、「よし、大丈夫」となった。この話を嬉しそうにしたときに生徒の口から件の「フッ軽ですね」が飛び出した。特別好きでも無かった歌手のコンサートのためにわざわざ東京まで行くことが理解できないらしいのだ。もし、飛行機で片道5時間以上掛けて、コンサートだけでトンボ帰りするのであれば、確かに「わざわざ」となるのだが、そうではない。実際、29日の朝一の便で東京に飛び、就活時代からの友人と3人で朝ごはんを食べ(2人は共に勤め人なのに、なぜ平日の朝に顔を出せるのだろうか)、その後、新宿にあるSOMPO美術館を初めて訪れて『ウジェーヌ・ブーダン展』を見る予定にしている。コンサートの後は、1年前の3月まで働いてくれていた元学生講師と飲みに行き、翌30日(土)は、この春東京の大学に進学した2人の元生徒とブランチをして、その後、千葉のZOZOマリンスタジアムでロッテ対阪神のデーゲームを予備校時代の友達と3人で観戦して、その流れで飲みに行く、というところまでは決まっている。その日の晩も泊まるのであれば、日曜は少し前に神奈川に一軒家を建てた生まれたときからの幼馴染の家を訪ねるか、Jリーグの監督を務めている小学校からの幼馴染の試合の応援に群馬まで足を伸ばすか、新入社員の頃に私が住んでいた池上(品川駅まで電車で20分ぐらい)にいる大学時代の同級生と会うか、現時点では3つの選択肢がある。なお、池上駅から徒歩10分のところにある池上本門寺は、日蓮宗の五大本山の1つであり、力道山のお墓があることで有名である。大学の同級生に関しては、彼の関西出張の際に年に2, 3回は飲みに行きお互いの近況報告をしているので、こっちで会うのが良いのかもしれない。
 そう言えば、一度は諦めた平井大のコンサート、土、日の2daysのうち日曜は単独ライブであることをその3日ほど前に知り、転売サイトでチェックしたところ、日が近づいていたこともありラッキーなことに定価の6掛けぐらいの値段で買うことができた。5月8日(金)の川崎鷹也と10日(金)の平井大、いずれも高3の長男と二人で楽しんで来た。コンサートに行ったのは実に20年以上前の槇原敬之以来であった。そこにいた人たちを含めた、その場の雰囲気は、普段私が感じるものと違って随分と新鮮であった。あれやこれやとただ新しいことに手を出せばいいわけではないが、非日常は日常を見つめる良い機会になる。
 私にしては珍しく、大きく外れることなくテーマに沿ってきちんと話を進めて来た。特に生徒たちが私に向けて使う「フッ軽」には、「好き放題遊んでてえーなー」という意味が込められているのだが、よくよく考えたら仕事でも同じスタンスなのだ。もう5年以上は前のことになるだろうか、タイトル自体をそのようにしたかは定かではないが、「志高塾は使われなかった枠で溢れている」というような題材で文章を書いたことがある。確か、当時は生徒の受け入れをストップした上で、今もそうであるように講師の方も少し多めに採用していた。振替を取りやすいように、また、特に受験生の親御様からのコマを増やしたいという急な要望にスムーズに応えられるように、常に余裕を持たせるようにしている。その使われなかった枠は、使われなかったという役目を果たしているのだ。「申し訳ございません。全部埋まっていて授業をお取りすることができません。もう少し早くに連絡をいただていれば枠を確保できたのですが」というのは、何も間違えてはいないが、間違えてはいないということと正しいこととはまた別の話である。志高塾には講師の欠員補充、という考えは存在しない。当たり前の話であるが、こちらが必要なときに十分な能力を持った方が応募してきてくれるわけではない。少し余らせた状態を作っておくことは、採用基準を上げることにもつながっているのだ。このような話をしたところで、生徒たちには「仕事休んで東京行くこと正当化しているだけやん」と突っ込まれて終わりである。それはさておき、親御様方によりご満足いただけるよう、公私共にさらなるフッ軽を目指し邁進して行く所存です。

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