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2025.08.05Vol.697 (仮)読み聞かせクラスの紹介文

 授業に関しては、基本的に元生徒のお母様に任せることになっている読み聞かせクラス。紹介文に関しても、そのお母様にお願いする方が論理的で、かつ滑らかで柔らかなものになることは分かっていたのだが、HPの他の部分とのトーンがずれてしまうことや、せめてそれぐらいはやらなければという最低限の責任感から、「文章は私が書きます」と宣言した。結果的に、自ら設定した7月18日から2週間以上遅れて、ようやく9割方の完成にこぎつけた。明後日、打ち合わせを行い、文章の修正を含め、具体的なことを詰めて行くことになる。
 そのお母様とは、実際に顔を合わせるのはもちろんのこと、電話やメールでもやり取りをさせてもらっているのだが、毎度、私の頭は活性化され、アイデアも浮かんでくる。以下の紹介文は、一人称で書いているため、あたかも自分一人で考えたようなイメージを与えるが、そのほとんどはそのお母様から教えてもらったことや、会話の中で生まれてきたもので占められている。
 志高塾を始めたとき、テキストや方法論の完成度で言えば8割ぐらいだったような気がする。しかし、やりたいことは明確で、子供たちにこんな力を付けさせたい、という気持ちだけはしっかり持っていた。そのときよりも充実してはいるが、詰め切れていない部分が残った状態で始めることにはなる。だが、それは決してネガティブなことではない。その穴をどうにかして埋めようと、1回の1回の授業で試行錯誤をすることになり、それは子供たちにとってプラスに働くはずだからだ。
 そもそも生徒を集まるのか、来てくれた子供たちがどのような反応を示し、どのように成長して行ってくれるのか。予測できないことだらけであるからこそのワクワクを今、私自身が感じている。では、どうぞ。

 2007年の開塾以来、生徒たちが本に親しめる環境づくりに力を注いでいます。西宮北口、豊中、高槻の各校には絵本を含めそれぞれ1,000冊以上の本が棚に並んでいます。本好きでなかった子が、「読書って意外と楽しいかも」となれる、そんな本への扉を開いてくれるものや、読書家の子が、自分では手に取らないような読み応えのあるものなどを揃えることを目標に選書を行ってきました。これまでのそのような取り組みに加え、子供たちの読書に、より直接的に関わるべく、未就学児を対象とした「読み聞かせクラス」を開講する運びとなりました。
 「読み聞かせクラス」を始めてみようかな、というアイデアが浮かんだ後に疑問が湧いてきました。それは、幼稚園や保育園で、もしくは家庭で日常的に読み聞かせをしてもらっている子供たちに、志高塾にわざわざ来てもらう必要はあるのだろうか、というものでした。それについて考えたのが次のことです。まず、日常のその他のことと切り離された、ただただ言葉と向き合う豊かな時間の中に、子供たちに身を置いてほしいということです。帰る前の時間を利用して先生に読んでもらうわけではなく、寝る前の少しの時間を使ってお父さんやお母さんに読んでもらうわけでもありません。もちろん、そのような時間を作るだけであれば、他の教育機関でもできることです。こだわるのはその手法です。まるで劇を見ているかのように、登場人物の数だけ声音を変えて読むようなことはしません。そのようにすれば、すべての子供たちの中に固定化されたイメージを植え付けることになってしまうからです。そうではなく、できる限り静かに、でも確実に子供たちの心に言葉が届くような、そんな読み方を実践します。それによって、それぞれの子供たちの中で、それぞれの形ができ上っていきます。「ただただ言葉と向き合う豊かな時間」と述べましたが、正確には言葉と、だけではありません。絵をじっくりと見つめる時間も同様に大切です。言葉と絵、言葉だけ、絵だけ、その3種類を組み合わせることで、子供たちの想像力を育くむのです。
 初めから終わりまで澱みなく読み進めるのが読正当なやり方だと言われることがありますが、それが私には腑に落ちませんでした。それゆえ、我が子に読み聞かせをしていた10年ほど前、一時中断を繰り返しては、いろいろと質問をしていました。そのようにすることで、息子たちは興味を持ち続けながら耳を傾けていました。それはあくまでも個人的に、我流で進めていたことですので、志高塾ではもっと体系だったやり方で進めて行きます。
 最後に、家庭において、デジタル機器と距離を置く子育てをしていたとしても、小学校に入学するなりタブレッが配られ、否が応にもそれは身近なものになります。もちろん、それは決して悪いことではありません。大事なことは、デジタルの大波に飲まれるのではなく、それにうまく乗れるような準備をしておくことです。そのために、アナログだからこその心地良さを、読み聞かせを通して思う存分経験して欲しいと考えています。

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