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2022.01.18Vol.527 『スマホNO』

 『志高く』改め、『かまってちゃんの今週も慰めてね』にしちゃおうかな。先週のブログを受けて、「先生の文章って、ブログより内部向けの方が面白いですよね」のお母様(滅茶苦茶な呼称で申し訳ございません)から、「私の軽はずみな発言が、先生を悩ませる一因となってしまったようで、申し訳ありませんでした」と、また、別のお母様からは「昨夜は皆で志高く、を読んでいました」と、共に新年の挨拶を兼ねてメールをいただいた。皆というのは、お母様と通ってくれている中1、小5の姉妹の三人で、しかも、妹の方はブログと内部向けの違いについて分析していたとのこと。字数を減らす以外にやるべきことをアドバイスしてもらおうかな。よし、今年はたくさん泣き言漏らして、励ましの声をたくさんいただこう。あほな話はさておき、そうやって読んでくれている人がいることが何よりもの励ましになる。ありがとうございます。
 一昨日の日曜の夕方、スマホの機種交換のため携帯ショップを訪れていた。予約を取る段階では午前の枠も空いていたのだが、ちょうど何人かの生徒の中学受験の合格発表と重なるので、いただいた電話に出られないのは困るな、とそこは避けた。持っていく本を、上巻を読み終えたばかりの『日本沈没』にするか、これまた半分ぐらいまで行っていた『スマホ脳』にするかを考えて後者にした。細切れの時間で読むには小説より新書の方が向いているからだ。目の前で作業をしてもらいながら何だか変な気分になった。本の内容的には『スマホNO』とも言えるからだ。サンドウィッチマンの「映画の宣伝」というコントに次のようなシーンがある。「私の質問にイエスかノーかの札をあげてください」とインタビュアー役の富澤から映画俳優役の伊達が渡されたのが「YES」と「脳」で、「役者はセリフを覚える暗記力が必要ですが、その暗記をしている体の部分は脳である。イエスかノーか」と問われ、「イエスだけど脳だよね」と言いながら「脳」を上げる。私は、逆に「脳」を「NO」に置き換えたわけだが、ダジャレのような変換が浮かんだのはこのコントと無関係ではないだろう。
 アマゾンが、なぜ『スマホ脳』を私に勧めたのかはよく分からない。こういう類の本は買わなからだ。帯に「2021年1番売れた本 オリコン年間BOOKランキング第1位」とあるので、単に売れているから、というのがその理由かもしれない。こんなの読まなくても良いよな、というのが最初の印象。帯には、上のもの以外にも「スティーブ・ジョブズはわが子になぜiPadを触らせなかったのか?」とあることからも方向性は明らかで、自分の中で既に結論の出ていることに対して、「やっぱり自分は正しい」と気分を良くするための材料を集めても大した意味はないからだ。
 2007年に志高塾を始め、2008年に長男が生まれた。それこそ生まれる前から、親御様にゲームのこと、スマホのことを聞いてきた。スマホが普及するのはもっと後のことなので、それに関しては2015年ぐらいからであろうか。親として一番気になるのは、「自分の子供だけ持っていないせいで仲間外れにされたらどうしよう」ということのはずである。だから、私は持っていない子のお母様に「無くてもうまくやっていけていますか?」ということを調査し続けて、「無しで大丈夫」という結論に至った。確信を強めたのは、小学校から私立の女子校に通っていた中学生が、成績不振でスマホからキッズ携帯にさせられても何ら問題なく交友関係を良好に保てていることを知ったからだ。
 この本、かなり面白い。著者が精神科医なので、単にスマホだけに限定せずにもっと広く心理についての考察が研究に基づいてなされているからだ。それについていくつが具体例を挙げたいのだが、字数の縛りがあるので断念する。
 我が息子たちは、ゲームは永遠に、スマホも少なくとも中学生のうちは絶対に買ってもらえないことを知っているので、まったくもってお願いをしてこない。この前、中1の長男に「クラスでスマホ持ってない人いるの?」と聞いたら「他に1人だけ」と返ってきた。「かっこええやん」と声を掛けておいた。かまいたちがM1の決勝でも披露した漫才に、ボケの山内が「トトロを一度も見たこともない」と自慢するものがある。「一度見たやつは、俺に絶対にかなわへんねん」と続く。人と違うことをすれば良いというわけではないが、それが親に強制されたものであったにしても、「周りも~だから」を理由にしなかった経験を積むというのは、大人になって何かしら重要な判断を迫られた際に案外助けになるのかもしれない。
 「スマホでユーチューブめっちゃ見てるやん」って突っ込まれてしまいそうだが、タブレットなので。子供みたいな口答えをしてみた。ちなみに、そのタブレットも、絵の描き方を学んだりサッカーや野球の練習方法を見つけりするためなどの目的を除いてほとんど触らせていない。

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