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2019.11.05Vol.421 私の役割

 先週の月曜日から半年に1回の面談が本格的に始まった。今回が特にそうなのかもしれないが、その場でいろいろなことが決まる。
 中学受験を控えた6年生との面談では、模試の結果と学校ごとの偏差値表とを見比べながら、今の成績でどこなら行けるかという学校選びをするわけではない。改めて第一志望に変わりがないことを確認した上で、残り2か月半を冬休みまでとそれ以降とに分けてどのように戦っていくかということを話し合った。今年は厳しい状況に追い込まれている生徒は少なくないのだが、それでも前向きなやり取りしかしない。たとえば、1年前の面談で新6年生になったタイミングで国語を2回に増やした方が良い、と提案していたにも関わらず結局この10月からそのようになった生徒の親御様にも「私は1年前にそのように話していました。それを今言っても始まらないですが、8か月遅くなった分のビハインドは間違いなく負っています。それを踏まえた上でこれから何ができるかを話し合いましょう」と伝えた。合格率を少しでも高めるために進学塾のどの授業を削るか(カリキュラム通りに受講してきて今に至っているので、それを継続してもうまく行く確率は非常に低いため)、それによって浮いた時間を疎かになったままの暗記分野の仕上げにどのように活かしていくか(問題を抱えている生徒は間違いなく地道な作業をしていない)、そして、もちろん我々がどのように役に立てるか、ということを1つずつ決めていく。やることが固まれば、後は合格するために粛々と実行に移すだけである。
 中2の男の子のお母様が「読書をしないので学校で図書委員をすることで少しでも本に触れて欲しいのですが、やってくれません」と嘆いておられた。じゃあ、と言うことで、志高塾の11月の図書委員に任命した。そんなものは存在しなかったので新設である。1人では嫌がるだろうから、と同じ中学に通うもう一人の男の子をセットにした。12月も私が勝手に2人指名したのだが、1月以降は自薦他薦を問わない形で募集していく予定である。
 5年生の女の子のお母様から、新6年生になって進学塾の国語をやめたらまずいか、やめたとしたら志高塾で1コマ増やせるか、ということを尋ねられた。「進学塾の国語ではどうせ伸びないのでクラス替えに影響しないのであればやめても問題がないです。ここまでかなり順調に進んでいるので、やめたとしても我々のコマを増やす必要はないです。」というようなお答えをした。その翌日、「2月になったら進学塾の国語をやめようか、という話をしたら、本人が『2月にやめるんやったら、もうやめる』と言ったので、10月でやめました」というメールをいただいた。授業で会った際に「よう決断したな」と声を掛けたら「後悔無しっ!」と潔い返答があった。
 中学受験後に入塾した私立に通う中1の女の子のお母様からは、本人が高校受験をしたいと言い出した、ということをお聞きした。無意味に管理が厳しいので私が勧めない学校であることもあり「入学後半年でそのようなことを言い出しているので余程学校が嫌だと言うことです。今の学校に通っていれば補習などに呼ばれて高校受験の勉強に集中できないので、早いタイミングで学校をやめて備えた方がいいです」という提案をした。ただ、地元の公立中学は内申点が取りにくいらしい、と以前に聞いたことがあったので、私立高校であれば問題ないが公立を目指すのであればそこが懸念材料であることをお伝えした。その翌日初めて面談を行った高校生の女の子のお母様から、その子のお兄さんが最後の2, 3か月塾に通っただけでその中学校からトップ校に行けたこと、内申点も普通に5がついていた、ということを偶然お聞きした。それを受けて、先のお母様に「昨日、私が話した内申点の話は事実ではないらしいです」という訂正の電話をすると、本人、ご主人と話し合って既に学校をやめる方向で動き出したという報告を受けた。
 相談されたことにお答えすることが私の役割ではない。私がある提案をして、親御様がそれを信じて実行に移してくださったにも関わらず何かしらの要因でつまずいたときに、目標が達成されるように意地でもどうにかすることこそが私がやるべきことである。私がその姿勢を維持し続ける限り、生徒たちのために、親御様と一緒に大きな問題の解決策を前向きに考えていく機会が私には与えられるはずである。

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