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2018.11.20Vol.375 ブ~~~ン

 最近、無性にスポーツカーに乗りたくなり(そんなことは今まで考えもしなかった)、運転をしながら周りをキョロキョロしている。格好いいものを見つけると、どんな人がハンドルを握っているのかが気になりのぞいてみるのだが、「あれっ?」となることがある。買うとしても子供たちが独立した10年後とかになるのだろうが、「よしっ、これや!」となっても、自分がシートに座った姿を鏡なりで目にして、断念することになるかもしれない。
 車に興味があるわけではないので、まったく持って詳しくない。そんな私が候補の一番手に挙げているのが、フェアレディZである。数週間前にネットで検索してみたのだが、「人気のスポーツカーランキング」でトップ10にも入っていなかった。その理由も分かっていないし、知ろうともしていない。もう、話の展開は見えたであろう。
 昨晩から今朝にかけて、カルロス・ゴーン氏の逮捕が話題となっている。2001年に彼は日産のCEOになった。私が24歳の頃である。20代の読書と言えば、経営関連の本が中心であった。もちろん、彼に関する本も読んだ。「V字回復」、「リストラ」、「コストカット」などの言葉が連想される。それらは、どれも私が好きな言葉ではない。「リストラ」というのは「リストラクチャリング」の略であり、「再構築」という意味なのだが、いつしか「人員削減」と同義になってしまった。一方で「子供の頃から車が大好きで、エンジンの音を聞くだけで車種が分かる」というのは印象的であった。もちろん、好印象の方である。新型のフェアレディZを自ら運転し、乗り心地を確かめた、というようなことが書かれていたような気がする。車のラインナップにもかなり手を入れた。当時の日産車は、たとえば「スカイライン」と言っても、歴代の車に統一性がなかった。大幅なモデルチェンジをしても、らしさ、というのが残されているべきだ、というようなことがどこかで語られていた。FUGA(フーガ)が誕生したのもその頃である。こういうネーミングセンス、私は好きである。そう言えば、最近、日産の車の話題はほとんど耳にしなくなった。
 RIZAPが赤字に転落した。急ぎすぎた企業買収が原因とのこと。実はこれ、志高塾とも無関係ではない。我々が時々広告を打っているリビング新聞を発行しているサンケイリビング新聞社も傘下に入ったからだ。半年ほど前だろうか、それを初めて耳にしたときは「訳が分からんなぁ」となった。私の中で2つの会社の結びつきがイメージできなかったからである。赤字転落のニュースに際して、松本晃氏がCOOを外れるということも話題になった。それまで彼に関しては知らなかったのだが、ジョンソン・エンド・ジョンソンやカルビーで辣腕を振るったプロ経営者である。ちなみに、電車通勤で、飲食の時も会社の経費を使わないとのこと。時と場合によるのだろうが。ゴーン氏とはえらい違いである。
 最近は2週間に1度の割合で、三重や福井に釣りに行っている。余談ではあるが、この前など片道2時間半かけて鳥羽まで行き、周りの人は鯛を10匹以上釣っていたのに、私はたったの一匹だった。船長が釣った分を分けてくれたからお土産はそれなりにあったものの、その虚しさたるや中々のものであった。その後、漁港にある店で晩御飯を食べたのだが、カウンターに座っていた私は釣果を尋ねられ素直に答えると、70代ぐらいの大将が「兄ちゃん、高い金払って船乗っとるんやから、もっと船長に聞かなあかんで」と返された。「いや、私、船長の隣でいろいろ教えてもらいながらやってたんです」とは言えず、傷口に思い切り塩を塗り付けられ、いつも以上に早く食べ終え、逃げ帰った。ただ、そういう経験はこの年になると中々ないので貴重である。こういうのを強がりというのだろう。話を戻す。吹田から京都に向かう途中、名神高速沿いに「Nidec」というロゴが見える。それを目にするたび「大学生の頃もここをよく通ったが、当時からあったのか?」「あったとしても、当時はきっと『日本電産』という表記だったよな」と考える。CEOの永守重信氏は私の好きな経営者の一人である。所属の高木菜那選手が平昌五輪で金メダルを取り、報奨金の額が話題になっていた。企業は宣伝活動の一環としてスポンサーになる場合がほとんどなのだが、彼の場合、そのようなことだけではなく、サポートしてあげたい、という純粋な気持ちがあると私は考えている。日本電産もM&Aを繰り返しているのだが、本業と関係のある会社に絞っていて、しかも、彼は基本的には首を切らずに、従業員をやる気にして立て直す。そういう部分が好きなのだ。
 シャープが「亀山モデル」に代表されるように、液晶テレビに資源の多くを投下したとき「選択と集中」という経営手法がもてはやされた。金融庁が地方銀行のお手本としたスルガ銀行は不正融資が発覚し、評価は一転した。なお、その一因は個人の成績とボーナスを過度に連動させたことである。これらのことを自分とは関係ない、で済ませずに、他山の石とすることで成長することができる。考える材料はそこかしこに転がっているのだ。
 車の話題を冒頭に持ってきた、というただそれだけの理由でタイトルを決めた。こういう類のものは、いつか読み返したときに「くだらねっ」と楽しめる。「ゴ~~~ン」にしても良かったか。全然釣れなかったことに着目すると「ガ~~~ン」。車買うことを考えると「ロ~~~ン」。しつこくてごめんなさい。

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