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2017.05.23Vol.302 冤罪を冤罪として冤罪のまま終わらせてはいけない

 「わたし、嘘つきじゃないでしょ?」シリーズを第3弾まで進めてきた私が、「Vol.293 東大医学部現役合格!」で「彼にはこのブログに掲載する文章を書いてとお願いしているので、それを期待してお待ちください。再来週ぐらいには披露できるはずである。」と述べたにも関わらず、約2ヶ月間そのままになっていた。お待たせしました。次回、満を持しての登場です。
 手元に彼の文章があるにも関わらず、なぜさらに1週間先延ばしにするのか。それには2つの理由がある。1つ目は、来週は志高塾の6月度1週目に当たるため、私自身がほんの少しだけいつもより忙しいこと。もう1つは、来週末に豊中校向けの広告を立て続けに打つので、興味を持ってくださった方がブログを見て「おっ」と思ってくれるかもしれない(最初に目にする最新版がそれになるようにするということである)、という下手な計算をした結果である。鉄砲同様、数をこなせば当たるかも知れないので、これからもせせこましい策を弄するとするか。
 先日採用面接に来てくれた大学生から「この教室のゴールはどこですか?受験ですか?」と問われ、一瞬答えに窮した。要は、どこまで導けば役目を果たしたことになるのか、という主旨もので、目新しいものではなかったため十分な材料は自分の中にあった。しかし、それをどう説明したものか、ということで逡巡した。その答えは、来週の彼の文章の中にぎっしりと詰まっている。ちょうど、私が修正箇所を指摘し、完成版が上がってきたところだったので、実際にそれを引用して話をした。
 さて、本題。まずタイトルに関して。社会派を気取り始めたわけではない。半年ほど前から中学生以上の生徒に、読売中高生新聞を読み、興味を持った記事を1つ選び意見を書かせるということを始めた。余談ではあるが、この4月から3年生の長男のために読売KODOMO新聞の購読を始めた。長男には全部読んだ上で、一番面白そうな記事を1つ選んで1年生の二男に勧めてあげて欲しいとお願いしている。実践しているかは確認していないので、また聞いてみることにしよう。我が子に与える上で朝日にするか読売にするかで迷ったのだが、内容ではなく、毎日の朝日より(新聞の話をしている時に、この表現はややこしい)、週1回の読売の方がきちっと読み切れるという理由でそのような選択をした。意見作文をする上での題材はいろいろとあるのだが、新聞の記事にしている1つの理由は、社会で起こっていることに興味を持って欲しいからである。
 高2の女の子が冤罪をテーマにしていた。私は、その授業に入っていなかったのだが、別の要件で部屋に入った時に、覗き込むとどうやら冤罪について書いているらしい、ということが分かったので「冤罪について書き切ろうとしてないよな」と聞いたら「書ききろうとしてます」と返ってきたので、それはアカンということで少し話をした。自分から遠く離れたところで話を展開しても得るものがないと伝えた。それに近いことが身近で起こっていないかと考えてこそ意味がある。学校で、悪いことをしていなくても、日頃悪さをしているからという理由で怒られていた子とかいなかったか?と尋ねるなどした。親からそのような仕打ちも受けることもある。それは、日常的なことなのだ。世の中の出来事を身近なところまで落とし込んで考えるから意味があるのだ。また、そのような姿勢で取り組むから面白いのだ。
 別の高2の女の子は、金正男(キムジョンナム)暗殺に関して同じことをしようとしていた。それについて書いて何が得られるのか。このときは、身近なところではなく歴史などと絡められると教えた。権力者がイエスマンで周りを固め、意に沿わないものを消し去るというのはよくあることである。兄弟の上下関係は異なるが、義経が頼朝に自害に追い込まれたことなどもその1つである。原因は明らかになっていないものの、千利休が秀吉に切腹を命じられたこととつなげてもいいかもしれない。知識というのは、こういうときに活用できてこそ価値がある。
 親御様から授業料をいただき子供達の貴重な時間を費やしているので、それだけではいけないのだろうが、生徒が意見作文に取り組んでいる姿を見るとただ単純に嬉しくなる。

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