
「うちの子、読書は好きなのに国語の点数にはつながらない」
「学年が上がるにつれて、国語の成績が下がってきた」
そんな悩みを抱える保護者の方は、実は多くいらっしゃいます。算数ならまず簡単な計算、英語なら単語暗記と勉強法がイメージしやすいのに対し、国語は何をどう勉強すればいいか見えにくい教科です。
しかし、国語力はすべての教科の土台。国語力が低いと、算数の文章題、英語の長文などあらゆる分野の学習で影響が出てしまうこともあるでしょう。
そこで、この記事では、作文・国語を中心に指導する学習塾の視点から「国語力を伸ばすには何が大切か」を学年別にわかりやすく解説します。ご家庭でできる習慣や塾の選び方もお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも「国語力」とは何か?

「国語力を伸ばすには何をすべきか」を考える前に、まずは国語力とは何を指すのでしょうか。
一般的に国語力とは、読む・書く・聞く・話すという4つの言語能力の総合的な力を指します。学校のテストでは主に「読む」「書く」が評価されますが、実際には「聞く」「話す」といった日常のコミュニケーションを行うためにも欠かせません。
さらに学習面では、国語力は次の3つの力に分けて考えると理解しやすくなります。
論理的思考力:筋道を立てて考える力
表現力:考えを伝わる言葉にする力
読解力:行間を掘り下げ、真意に到達する力
この3つがバランスよく育つことで、はじめて「国語力が高い」といえる状態になるのです。
また、国語力は単に国語のテストだけに関係するものではありません。算数の文章題や英語の長文、理科・社会の記述問題においても必要です。さらに、豊富な語彙と表現技法を身につけ、場面や相手に応じた表現を学べば、将来プレゼンテーションや面接でも大きな武器になるでしょう。
国語力が足りない子の共通点

当教室では、多くの生徒を指導してきたなかで、国語力の伸びしろがある子にはいくつかの共通点があることがわかっています。特に次の3点は、多くのご家庭で見られるため「うちの子にも当てはまるかも」と感じた場合は、早めの対策をおすすめします。
本を読む習慣がない
国語力を伸ばすための第一歩は、文章に触れる時間を増やすこと。本を読む習慣がない子は、どうしても新しい言葉に接する機会が少なくなってしまいます。ただし、頭ごなしに「読みなさい」と強制するのは逆効果になることも。
読書を習慣づけるには、まずは子どもが興味を持てそうなジャンルの本を選んでください。最初は、絵本やページ数の少ない作品から始めても問題ありません。その子自身が読書を「面白い」と感じられるように促すことが大切です。
語彙が少なく、文章を読むのに時間がかかる
国語のテストで点数が取れない原因の一つが、語彙力の不足です。文章の意味を正しく理解するには、言葉の意味を知っている必要があります。
例えば、説明文の中に知らない言葉が多いと、読み終えるまでに時間がかかります。さらに内容を理解することができず、設問に対して見当違いの答えを書いてしまうことがあるでしょう。
一方で、ある程度言葉を知っていれば、たとえ知らない単語が出てきたとしても、前後の文脈からその意味を推察できます。結果として、文章を読み解くスピードが格段に速くなるのです。
「なんとなく」で問題を解いてしまう
国語の解答でよく見られるのが、「なんとなく」で答えを選んでしまうケース。文章の内容をきちんと読み取らず、感覚で選択肢を選んでしまうと、着実に点数を積み上げることはできません。特に、小学校高学年以降は文章の内容が難しくなるため、この解き方ではすぐに限界に達してしまいます。
国語のテストで高得点を取るには、設問に対して、「根拠をもって」答える癖をつけることが重要です。出題された文章のどの部分をもとに考えたのか、なぜその選択肢になるのかを説明できるようにすることで、読解力は大きく伸びます。
【学年別】国語力を伸ばす効果的な勉強法

ここからは、学年ごとにおすすめの国語の勉強法をご紹介します。お子さまの学年に合ったやり方を取り入れてみてください。
【前提】必要なのは学年ではなく習熟度別の対策
学年別の勉強法をお伝えする前に、一つ大切なことをお伝えします。
実は、国語力を伸ばすうえで重要なのは、学年ではなく、その子自身の習熟度に合わせた対策をすることです。例えば、同じ小学5年生でも、低学年の頃に身についた語彙力で止まっている子もいれば、中学生レベルの文章をすらすら読める子もいます。
その点を考慮せず、学年だけを基準に教材や勉強法を選んでしまうと、「簡単すぎてやる気が出ない」「難しすぎてついていけない」という状況が生まれやすくなります。大切なのは、今その子がどこでつまずいているかを正確に把握することです。
それに伴い、ご紹介する学年別の勉強法も、あくまでもその学年で達しておくことが望ましい「ひとつの目安」としてご確認ください。
小学校低学年(1〜2年生)
人間が言葉を覚え、使えるようになるのは「聞く→話す→読む→書く」の順だといわれています。そのため、この時期のポイントは、本を読み聞かせたり家庭内の会話量を増やしたりして、新たな言葉に触れる機会をできるだけ増やしましょう。
おすすめの勉強法
・絵本、児童書の読み聞かせを習慣にする
・絵や写真など、目の前にある対象をよく観察するよう促す
・日記や学校の出来事を短い文章で書く練習をする
新たな表現に出会うと、子どもは自分の中で想像を広げ、そのイメージを掴もうとします。さらに、その際に感じたことを日記を書いたり、学校であった出来事を文章にしたりすると記述力も鍛えられます。
低学年のうちにさまざまな表現に親しんでおくことは、子どもが主体的に伸びる力を育むことにつながるのです。
小学校中学年(3〜4年生)
3〜4年生になると、日常生活で触れる文章の内容が少し複雑になります。この時期は語彙力を高めることが、国語力を伸ばす大きなポイントです。
おすすめの勉強法
・物語だけでなく、図鑑・伝記など読書のジャンルを広げる
・知らない言葉が出たら辞書で調べる習慣をつける
・「その時どう感じたの?」「この文章で一番伝えたいことは何だと思う?」など子どもの考えを引き出す質問を投げかける
これまで触れて来なかったジャンルの作品を読むと、自然と語彙が増えていきます。さらに、親子の会話において要約の練習を重ねると、要点を掴む力も身に着いていくでしょう。読む・考える・まとめる、この3つをバランスよく続けることが大切です。
小学校高学年(5〜6年生)
高学年になると、やや長い説明文・論説文なども単元に加わります。
ここで注目したいのが、接続詞と指示語です。「しかし」「つまり」などの接続詞は、文章の流れを紐解く手がかりになります。また、「これ」「それ」といった指示語が何を指しているのかを正しく理解することも読解の基本です。
おすすめの勉強法
・接続詞・指示語に注目しながら読む
・各設問において「何を問われているか」を把握してから答える
・記述問題では本文の引用に頼らず、自分の言葉を使って書く
記述問題では、本文の言葉をかなり引用できるものでも、できる限り自分の言葉で書くことが大切です。深く考えずに引用してしまうと「なんとなく」で答える癖が抜けず、中高生になった際に複雑な長文に対応できません。
中学生
中学生になると、説明文や評論文の読解に加えて、意見作文・古文・漢文の勉強も必要です。
おすすめの勉強法
・意見作文は「自分はどう思うのか」「それはなぜか」を意識して書く
・過去問・模試では「なぜその答えになるか」を考えてから解説を確認する
・古文単語と基本文法を定着させる
国語力を伸ばすには、過去問や模試を使った実践演習も効果的です。その際には、「なぜその答えになるのか」を理解することで、表面的な読み方ではなく、筆者の意図や背景まで洞察できるようになります。
高校生
高校生になると、大学入試を見据えた高度な読解力が求められます。大学入試における国語は文章が長くなることはもちろん、内容も抽象的なテーマが多くなるのが特徴です。
おすすめの勉強法
・哲学・社会・文化など幅広いテーマの文章に触れ、背景知識を増やす
・過去問・模試で時間配分を意識しながら実践演習を積む
高校で学ぶ国語では、これまでの学習で積み上げてきた読解力・表現力が大きく影響します。基礎が固まっていないと感じた場合は、中学入試レベルの読解問題で復習をしても構いません。古文や漢文においても、考え抜くための材料が少ない場合はやみくもに演習をこなすのではなく、まず知識を補うところから始めてください。
家庭でできる!国語力アップの習慣

国語力を伸ばすには、学校や塾での学習だけでなく、家庭での習慣が大きな役割を果たします。特別な教材がなくてもできることはあるため、ぜひ取り入れてみてください。
親子での会話を増やす
会話が多い家庭では、子どもが自然と多くの言葉に触れるため語彙力が育ちやすくなります。「今日学校でどんなことがあった?」「その話、もう少し詳しく聞かせて」といった声かけだけでも十分。話をしっかり聞いてもらえる経験が、子どもの「自分の言葉で説明したい」という意欲を育てます。
さらに意識してほしいのが、子どもが話した内容をただ受け取るだけでなく、「それはどういうこと?」「なんでそういう気持ちになったの?」と対話を重ねることです。「伝え合う」という双方向のコミュニケーションになると、共感や思いがけない気づきが生まれやすく、わが子が成長する絶好の機会となります。
テレビやニュースを話題にして「意見を言う」練習
テレビやニュースを見たあとに「どう思う?」と聞くだけでも、考える力と表現力が鍛えられます。ここでは正解を求めるのではなく、自分の考えを言葉にする機会をつくることがポイントです。自分の考えを述べることを求める問いは、子どもが生来もつ想像したり推論したりする力を引き出すきっかけになります。
加えて、保護者の方も「お父さん/お母さんはこう思う」と自分の意見を伝えてみてください。子どもは、周囲の大人の話し方や言葉の選び方を自然と吸収します。「なるほど、そういう見方もあるんだ」という体験を重ねることで、物事を多面的にとらえる力が育ちます。
本・教材を子どもと一緒に選ぶ
国語力を伸ばすには、興味関心に沿った本を選ぶことが大切です。本屋や図書館では、子どもが「読みたい」と手に取った本を却下せず、一緒に開いてみましょう。自分で選んだ本を最後まで読み切る経験は、子どもにとって達成感があり、次の本に進む意欲につながります。
問題集を選ぶ際も、いきなり難しすぎる教材や志望校の赤本に手をつけると、実力との間に差があった際に、挫折してしまうリスクがあります。そのため、まずは子どもが「これくらいなら解けそう」というものから始めて、徐々にステップアップを図ってください。
塾と家庭学習、どう組み合わせる?

塾で国語の勉強をする場合も、家庭における復習は欠かせません。ここからは、その具体的な取り組み方の違いについて解説します。
国語専門塾、作文教室でしか学べないこと
国語専門塾や作文教室では、「なんとなく解く」から「根拠をもって解く」へ転換できるように指導します。さらに、読み方・書き方を基礎から学ぶことで、家庭学習だけでは気づきにくい「その子自身の課題」が明確になるでしょう。
特に国語専門塾が力を入れているのが、答えを導くまでの思考プロセスの指導です。「なぜその答えになるのか」を言語化する練習を繰り返すことで、初めて読む文章でも落ち着いて読み解ける力が育ちます。この力は一度身につくと、テストの種類や文章のジャンルが変わっても安定して発揮される実力になります。
家庭学習は「習慣づけ」、塾は「きっかけ」に
家庭学習は毎日の読書、学校で学んだことの復習など学習習慣をつくる役割を担います。一方で塾は、「問題を解く際に何に気をつけるべきか」を学ぶきっかけになります。この2つをうまく組み合わせることで、国語力は効率よく伸びていくのです。
そして、大切なのは、塾で学んだことを家庭や学校で実践すること。例えば、「読書中に接続詞や指示語に注目する」「教科書の内容を一文で要約する」といった小さな習慣が、塾での学びを定着させます。
塾選びのポイント
塾で国語を学びたい場合は、次の3点に注意すると良いでしょう。
①小手先のテクニックではなく、将来に役立つ力を育もうとしているか
②記述問題や小論文の添削に対応しているか
③一人ひとりの現状、進路希望に合わせた指導をしているか
また、体験授業を実施している塾では、実際の指導の雰囲気を子どもと一緒に確認することができます。その際は「先生の説明がわかりやすいか」「前向きに取り組めそうか」を子ども自身に確かめることが、塾選びで後悔しないための一番の近道です。
志高塾なら一人ひとりに合った指導が可能

国語力を伸ばすには、短期間での劇的な変化を求めるより、論理的思考力・表現力・読解力を少しずつ着実に育てることが何より大切です。「何から始めればいいかわからない」という方は、まず親子の会話を増やすこと、子どもが好きな本を一冊選ばせることから始めてみてください。
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