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2021.11.09Vol.518 「あぁ、おんなじだな」って

「(時には、始発もしくは終電もあるぐらい)仕事が忙しくて、家事もちゃんとやられて、週末には子供に勉強まで教えてるからほんとすごいですよね」
「代表も、忙しくされてるじゃないですか」
「私の場合、仕事以外のことに精を出しているだけですので」
「そこが代表の魅力です」
「魅力です」とまで言われてしまうと、もうそっちを頑張るしかないな、となる。ちなみに、私のことを「代表」と呼ぶのはおそらくこのお母様だけである。私に対する家庭内での呼称は、最も一般的なのが「松蔭先生」で、その次に来るのが「まっちゃん」、後はすべて少数派に属するのだろうが「まつかげっち(なぜかあだ名の方が長い)」、「ボス」などがある。私のことを「まつかげ」と呼び捨てにする強者の生徒の存在も確認されているが(最低限の敬意はあるらしい)、せめて「あいつ」やそれに類するものが含まれていないことを願うのみである。
 さて、その仕事以外のこと。現在の筆頭は、何と言っても今年の5月から始めたゴルフである。球技大好きな私がこれまであえて距離を置いて来たのは、父がそれに多くの時間を割いているのを子供の頃に見ていたからである。どうせやるなら真剣にやりたい、でも、そうなると他のことができなくなってしまう、というのがあった。「他のこと」とは、とりもなおさず仕事である。4月に高校のクラブの友達と久しぶりに会い、「おまえもゴルフやらへん?」と誘われて「やる」と二つ返事で答えた。そこに一片の迷いも無かったのは、機が熟していたからなのだろう。30代であればそうはならなかったはずである。仕事があまりにも未熟であったからだ。独立をすることに関しては25歳ぐらいからずっと考えていて、「リスクは取れるか?」、「覚悟があるか?」と自問しては答えに窮していたのだが、29歳で決心したときには、そんな問いは自分の中から消え失せ、「あっ、今や」となり、その瞬間から「やっぱりサラリーマンを続けた方が良いかな」などと考えたことはただの一度も無かった。人によってタイミングの捉え方は違うのだろうが、私の場合は、一通り考えた後に一度意識の下に潜って、それがある瞬間パッと浮かび上がって来たときがそれである。
ゴルフの話に戻そう。初めに1年で100を切るという分かりやすい目標を立てた。18ホールを99打以内で回るということである。その後、何かのデータで「1年で100を切る人は14%」ということを知り、「14%に入ったところで嬉しくない」ということと、初めてラウンドした時が118だったので19ぐらい簡単に減らせるとなったことで、上方修正して期間を半年に短縮した。そのリミットが10月31日だったのだが、その間のベストスコアが111なので、情けないことに100は愚か110さえも切れなかった。
 私は、いつの間にか100という数字に縛られてしまっていた。その結果、スコアのことを気にし過ぎてミスをしないように縮こまってしまったり、出だしの数ホールで大きくつまずくと、「今日も達成できない」と半分以上のホールが残っているのに集中力を欠いてしまったりしていた。そのような消極的な姿勢なので、ビギナーゆえにたくさん課題があるにも関わらず何も掴めずに、その結果、次に向けての練習の質も上がってこない、という悪循環に陥っていた。そして、もっと根本的な問題は、ゴルフを楽しんでやっていなかったことである。それでうまくなるはずがないのだ。
 ゴルフにおいて1年で100を切るというのは、小4の頃に進学塾の公開テストで良い成績を取ることぐらいそれ自体としての価値がない。これは私がよく挙げる例だが、算数で、正答率の低い最後の大問は合わせたものの大問1の計算問題で2問ミスする子と、確実に点数を稼ぐために最後の問題を捨てる子では、たとえ同じ90点だとしても中学受験に向けては絶対に前者の方が伸びる。国語であれば、記述問題を捨ててそれ以外の抜き出しや選択問題を効率良くすべて解き切った子より、記述問題をどうにか書き切ろうと四苦八苦した結果、時間が足らずに後半にある程度の空欄ができてしまった子の未来の方が明るい。もちろん、程度の問題にもよるが。実力さえ付けば、時間配分なんて後からどうにでもなる。
 ゴルフと勉強の共通性について、いろいろな角度から語ることで「私のゴルフは仕事につながってるんです!」とその正当性を主張するはずだったのだが思いのほか膨らまず。それゆえ、そのつながりとは別のつながりについて触れて締めとする。私がゴルフを始めたことをお子様から聞いた親御様からお声掛けいただき、これまでにAご夫妻と2回、Bお父様と1回、そして、来週の火曜日はBお父様とCお父様と私の3人でラウンドさせていただく。お父様たちは上手な方たちばかりなので、勉強させていただくことばかりである。2, 3年後に「志高塾杯」というゴルフコンペを開催することを目論んでいる。それまでに主催者として恥をかかない程度には上達していたい。

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