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2022.03.08Vol.534 OJTの重要性

 前回、報告しそびれたことから。あるお母様からいただいたメールは次のように締められていた。直近の『志高く』とは、「Vol.532自他」を指している。

追伸:直近の志高くですが、「教育熱心」のくだりで、「子育て熱心がくるな!」と思いつつ読み進めて「やっぱり」とにやけてしまいました(笑)
確か娘が4年生頃(2012~13年頃)のコラムだったような気がします。

10年近くも前に書いたことを覚えていただけているのはとても嬉しいことである。ちなみに、「2012~13年頃」をヒントに探してみたものの、まだ見つけられずじまいである。当時小4であった彼女は、お父様の転勤で確か小5のときに中国に引っ越すことになり、その後もオンラインで授業を続けた。中学入学のタイミングで帰国する予定だったのだが3年後ろ倒しになったこともあり、結果的に中2の終わりまで4年ほど続けたはずである。その彼女は、現在大学1回生になり大学生講師として働いてくれている。ただ、私としてはその仕事ぶりに全然満足が行っていないので、先日、面と向かって次のような話をした。

 大学を卒業してからの目標を持ってへんやろ?別にそれは無くてもええねんけど、今、何かに一生懸命になってへんのが問題やねん。小学生の頃から中2まで教え続けたから、その間どういう風に成長してきたかは掴んでいたし、その後のことはちゃんと把握してないけど、きっと中3の頃は高校受験に向けて勉強を頑張ったやんと思う。でも、そのときがピークになってへんか?そのまま行けば、高校の3年間できっとこういう風に成長してるはず、という俺の予測と大きくずれてしまってんねん。確かに、高校の3年間はクラブが忙しかったんやと思う。でもな、クラブの練習に参加しただけで頑張ったとは言わへん。俺は、高校の途中からサッカーを始めたというのはあったけど、毎日のようにあった部活の練習とは別に、誰よりも自主練をした、という自負がある。大学生の頃は、自分に足りないものがたくさんあったから本を読んだり、いろいろな美術館に行ったりもした。20代の頃は自分の思ったような結果を出せなくてめっちゃ苦しんだけど、あの時もがいたことが今に生きてると思ってる。
 (オンラインになってからは)マンツーマンで教えていたこともあり、俺がどういうことを考えているか、志高塾がどういうことを大事にしてるかは分かってるやろ?期待して雇ってるねんから、どうにしてそれに応えてくれ。

 会話の中で、「就職活動の際に行う自己分析のようなものをしてみれば、きっと何もアピールするものが無いことに気付けるはず」というようなことも伝えた。「無知の知」ではないが、自分に大きく欠けていることに気付くことはとても重要である。私自身、こうやって文章を書いたり生徒たちに教えたりする中で少しずつでも思考が柔軟になるよう訓練しているし、それは今後も変わらない。
 また、クラブ活動の練習に絡めて次のような話もした。プロ野球選手は、約半年間のシーズンが終わるとすぐに次のシーズンに向けての準備を始め(若手はとにかく練習をし、ベテランは体のメンテナンスなどを行う)、2月1日にキャンプインして合同練習がスタートする。3月下旬から始まるシーズン中も、練習をしたり筋トレをしたりする。試合に向けてどれだけ練習したか、しかも、全体とは別に個人でどれだけしたか、が重要になる。試合をしているだけではうまくはならないのだ(そもそも、練習をしない選手は試合に出られないのだが)。
OJT(オン・ザ・ジョブトレーニング)。きっと、私が新入社員の頃、20年ぐらい前によく聞くようになった言葉のような気がする。私に言わせれば、聞こえは良いが、「仕事の中でやりながら学んでくれ」と上に立つ者が責任放棄しているに過ぎない。
 志高塾には1年に2回繁忙期がある。夏期講習と中学受験を直後に控えた年末年始で、共に約1か月間である。その時期には当然のことながらたくさん授業があり労働時間も長くなるので、それ以外のときは社員が比較的ゆったりとした時間を過ごせるように配慮して来た。短い日は拘束時間自体が5時間ぐらいである。そうすれば、自ら進んで授業外でクリエイティブな仕事をしてくれると考えていたからだ。しかし、私が期待したような成果が得られていなかった。そして、次のように方針を変えることにした。2月の1か月間は英気を養うためにできる限り多く休みを取ってもらい、3~5月の3か月間は、成長するために何かしら創造することに時間を割くように伝え、具体的な目標も各人で決めてもらった。
 要は、志高塾でもOJTに力を入れ始めた、ということを伝えたかったのだ。もちろん、オフ・ザ・ジョブトレーニングのことである。

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